はい、それでは今後の世の中の経済状況を見て行くにあたって、持っておきたい知識についてひとつの事例のもとに考えていきましょう。
平成20年10月29日付の日本経済新聞朝刊1面トップ記事です。
『日銀、利下げ検討 円高・株安 景気下振れ懸念』
とあります。
その記事には『日米欧の政策金利』と題した折れ線グラフが付けられています。日銀がその政策金利について下げることを考えているらしい、という記事です。
政策金利は日本の場合、無担保コール翌日物金利を指します。銀行などの金融機関同士で、担保無しで翌日にすぐ返済するという条件で貸し借りする際の金利です。これが下げられると、一般の預金者が利用する金融商品の利息も下げられることに繋がっていきます。
このニュースを見て今後一般金融商品の金利も下がって行きそうだと判断した時、前項で挙げた長期の大口定期預金では固定金利のものが多いので、利下げの前に預け入れているのであれば解約せず持ち続けた方が得、ということになります。
利下げをする利用は何でしょう。この場合、銀行から借りる際の利息も下がる方向に行きますから、企業も個人もお金が借りやすくなります。お金を借りて設備投資に使う、それで社会全体の仕事の量が増えて、働く機会が増え景気がよくなる、なって欲しい、という狙いですね。
では実際にそうなったのかなっていないのかを判断するのに、GDP(国内総生産)とか有効求人倍率とか機械受注とかの経済指標を見ます。
円高についてはどうでしょうか。日本が利下げするとなると日本の銀行に預金しても、あまり利息が付かないということで、円を売ってドルに換えるというエネルギーが働くはずです。つまり、理屈の上では円安ドル高となり、日銀はその効果も狙っています。
基本的な話が続いて恐縮ですが、資産運用と御家族の将来を見据えてのプランというものは、5年後10年後という長期間で考えるものですから、金利だけを見ても今後の変動がどうなるかによって結果が大きく変わってきます。
この記事のすぐ隣には住宅ローン減税についての記事があるのですが、ローンで支払う金額にも当然影響するものです。経済指標などの具体論は次項でお話しするとして、ここでは知識を付けることの重要性と面白さを再認識していただきたくて、このようなお話をいたしました。
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